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ちょっと夢鯨
 
2023年6月 東京湾で立て続けにスナメリ情報が入りました。
各関係者から、許諾をいただきましたので、掲載いたします。(2023/7/2)
海洋情報部トップ > 海の情報 > リアルタイム験潮データ > 千葉(海上保安庁)のデータより
気象庁ホーム > 各種データ・資料 > 過去の気象データ検索 > 1時間ごとの値 より
下記写真の撮影時間は、17時頃。丁度深夜の満潮時と同じ位の潮位です。
前夜の満潮となる時間の少し前まで南南西(海側)から13〜14m風が吹いていました。
ビューフォート風力階級表では、
風力:6=風速(m/s):10.8 〜13.9未満、陸上では「大枝が動く。電線がなる。かさはさしにくい。」
風力:7=風速(m/s):13.9 〜17.2未満、陸上では「樹木全体がゆれる。風に向かって歩きにくい。」
となっていて、台風で大荒れに荒れた海と、満潮と、大雨と、大風によって打ち上げられた可能性が高いのではないかと思われます。
胃の中に小魚があったことから、餌を求めて回遊しているところで、残念な結果となってしまったのではないでしょうか。

6/20 10時50分頃、検見川の浜沖 6kmと、4q付近でスナメリらしき生き物を10頭ぐらい確認。
いずれも船橋方向に進んでいる様子とのことでした。
(千葉港湾事務所へ監視船の監視員より報告)

木更津のK船長より、スナメリ発見情報専用アドレスへ、HPをご覧になって、連絡をいただきました。
『日時/2023年6月21日(水)午前8時20分頃
場所/木更津マリーナ沖/木更津沖堤A堤西側500m圏内
状況/ボートフィッシングで木更津マリーナを出航しA沖堤防を過ぎ西側へ出てスグに発見 おおよそ5?6匹の群れが しばらく回遊していました。胴体は白っぽく小型のイルカ類です。おそらくスナメリだと思われます。』
動画撮影したもののキャプチャを送って頂きました。
確かにスナメリのようです。

最近はスナメリ情報が少なく、千葉市人工海浜では、1986年6月磯辺海岸打ち上げられて千葉県立中央博物館の骨格標本となって以降10件目の2019年8月幕張の浜での打ち上げ、2020年2月千葉港沖の遊泳、2021年6月幕張の浜沖6kmあたりでスナメリらしき生き物遊泳中の目撃情報。
それ以来13件目〜15件目となるスナメリの発見情報となります。
 
2020/10/20 情報提供がありました。


のチラシをご覧になった方から連絡をいただきました。

【発見情報】
・採集者:千葉市美浜区のSさん
・採集日時:2020年9月22日、昼の12時くらい
・採集位置:海浜幕張駅からまっすぐ海まで歩き、少し左に行ったところの波打ち際

【確認結果】
・部位:腰椎
 横突起が摩耗し、詳細を判断できないため、後方の胸椎の可能性も捨てきれません

・ 種 :イルカ類(外洋性のマイルカ科)
 ネズミイルカ科のイシイルカの脊椎骨も似たような形状になりますが、産地を考えるとその可能性はかなり低いです

※千葉県立中央博物館の宮川さん[海棲哺乳類学(鯨類)]、丸山さん[古生物学(特に脊椎動物化石)]に確認していただきました

 (2020/11/29掲載)
 
2018/5/11いなげの浜 スナメリ漂着
いなげの浜で、2006年7月以来12年ぶりにスナメリ(新生児)の漂着が確認されました。
実は、昨年の5月幕張の浜でも新生児のスナメリの漂着がありました。

以下は、スナメリ漂着情報の入手から、写真の入手までの経緯です。

・報告の多分2日前(発見者の話)朝8:00〜8:30頃、散歩中に発見
発見時の状態は、白っぽく形は丸くはっきりとしていた
子供のころ、九十九里浜で網にかかったスナメリを見ていたし、検見川の浜で展示していた、夢鯨工楽部のスナメリの写真も見ていたので、スナメリだと思ったが、どうすれば良いかわからないのでそのまま放置

・5/11の朝、夢鯨工楽部の検見川の浜でイベント開催時に、手伝ってもらっていた海パスタの「まてがいゴロー」さんが検見川の浜でその話を聞き、その足でいなげの浜へ
8:30頃にスナメリを再確認したが、その時には既に色は黒ずみ腐敗が進行、カラスにも相当ついばめられたようで、平たくなっていた
また、誰かのいたずらか、肋骨が頭部に刺さっていた
確認場所は、「磯の松原」の記念碑近く

・稲毛記念館と千葉県立中央博物館に連絡をし、9:45頃に千葉市美浜公園緑地事務所の職員がビニール袋に入れて回収

その後、公園利用者(千葉市美浜区在住のNTさん)からいなげの浜に漂着したスナメリの写真をいただきました。
稲毛記念館での夢鯨工楽部のスナメリの展示を見て職員に声をかけていただいたことで、貴重な写真を入手することが出来ました。
公園緑地事務所の写真と合わせると、時間経過とともに形が崩れ、色が変わってゆく様子が見て取れます。

NTさんのお話によると、日曜日の散歩の時には気付かなかったということから、7日(月)に打ち上がった可能性が高そうです。

同じく7日に谷津干潟に打ち上がったスナメリ(大人)が、非常に状態が良かったことを考えると、子供の方が先に死亡したようです。

変色はしていますが、明らかにスナメリの形をとどめています。腐敗してガスが溜まったことにより形を保っているのではないかという話もありますが、その状態を確認できていない今となっては判断が付きません。
これでは、いったい何なのかわからない状態です。

折れ曲がった状態だったのを、伸ばして撮影したそうです。色がだいぶ変わっています。
勝手な推測

同じ日に谷津干潟で打ち上がったスナメリと親子かどうかは分かりませんが、東京湾にそう多くのスナメリがいるとは思えませんので、母子であった可能性が高いのではないかと推測できます。

2年連続で千葉市にスナメリの新生児が打ち上がったということは、東京湾内で出産が行われいる可能性もあるのではないでしょうか。

大人のスナメリだけであれば、外房から餌となるイワシを追っての迷い込みと考えられないこともありませんが、新生児は母乳が必要なために子供だけでの移動はできないはずです。

スナメリは、水深が深いと移動できないという説もあり、(私の勝手な推測では、スナメリの位置確認手段であるエコーロケーションの精度に関係すると密かに考えていますので、)余程餌に困らない限り東京海底谷を超えて親子で入って来るのは困難ではないのかと思います。

2006年のいなげの浜での漂着場所と、今回の漂着場所はほぼ同じ場所です。
スナメリが漂着しやすい場所になるのでしょうか。
ちなみに、貝類はあまり多く採集できない箇所です。
大きさは違いますが、ウミフクロウ(ウミウシの仲間)が多く打ち上がったのも、この近くだったと思います。

今度は、遊泳しているスナメリを千葉市の人工海浜で是非見てみたいです。(2018/5/24)